それでもお腹は減ります。ぐーぐーと食べ物を求めて私の代わりに音を鳴らします。ずっと座り続けて、時間も忘れてその場に崩れた儘だったので、お尻が冷たくなりました。冷たくなったような、痺れた様な気にもなりましたが、部屋に閉じ篭った儘、石油の光を浴びたままだったので目も疲れました。ドアの向こうから罵倒が、ほら、また、(聞こえます、どうせ死ねないと判っている表のにんげんが、怒鳴っています)(どうせ、またあとで叫喚するくせに、)
どき、どき、どき、どきと音がします。音が鳴っています。生きています。だけれども、私を必要としてくれる人はなお一人として居りません。悲しいです。でもそれが当たり前だと思っております。涙は出ません。出そうとしません。涙腺が弱いと知っている私ですが、自身でも思うより強く、私は心が綱で縛られたように強くなっておりました。くるしい、くるしい、くるしいと心臓が悲鳴をあげていますが、私はそんなのどうでもよいのです。生きなくても、地獄でも、今ここがどんな場所で私には何の利益があるのかがわからなくてもいいのです。だた、私は私を求めて依存しているだけでよいのです。それは死んでもずっと続くのです。それが私なのだから。

刹那に自分の存在が少しわかる
少しだけ、一瞬だけ