きみがいないとわたしは死んでしまう。まるで、兎みたい。だけどね、わたしはあなただけを求めているの。外のひとなんてどうでもいい。だから、ずっと傍にいて欲しいよ。

そんなとき、暗闇でもがいている夢をみた。もがく、というか、みんな目の前で笑っているだけで、そこへ走って駆け寄ると、みんなふっとシャボン玉みたいに消えていってしまう。刹那にはじけたあわつぶをみれば、また後ろにだれかがいて、笑いかけてる。だから、わたし、やっと助かったってまた思うんだけど、それも消えて、また後ろを振り向けば誰かがいるの。その誰か、が、信五のお友達だったり、お母さんだったり、知らない人だったり、近所のおばちゃんだったりするんだけれど、みんなワタシが近づけば近づくほど消えてゆくの。消えないで、って思えば思うほど、寂しくなって、孤独になって、直ぐに消えていく。この儘世界中の人に近づこうとして、みんな消えてしまったら、わたしはずっとひとりになってしまうんじゃないか、って。とりのこされてしまうんじゃないか、 って。 怖くて、怖くて、怖くて。    ああ、そういえば  、






「恭子 、?」


   、あれ?

「し 、んご  」
「 ん、なに?」



寂しい、 よ



(そういえば、夢の中には信五のお友達はでてきたけれど、信五本人はワタシには笑いかけてくれなったし、でて来なかった)
(それが寂しいと夢の中では思えたんだけれど、今では、凄く、嬉しくて)
(ワタシの気持ち、夢の中でもわかってくれたんだね 、)
(だから 夢の中  だけじゃなくて 、)




きみがいないとわたしは死んでしまう

きみがいれば、せかいじゅうをすてでもいい